ある日のこと、艦隊娘たちが集まって任務に向かうために、港に集合した。暁と響もその中にいた。二人はいつものように仲良くしていたが、突然暁がつまずいて転んでしまった。それに巻き込まれた響も転倒して、二人は転がりながら縄のように絡まり合った。
「あ、痛っ……うわっ! なんかからまってる!」
暁が叫ぶと、響も驚いたように目を見開いた。二人は互いに手足を動かしても、からみ合った状態から抜け出すことができなかった。
「助けて……誰か助けてくれないか……」
暁は必死に呼びかけるが、周りには誰もいなかった。しばらくして、他の艦隊娘たちが到着したが、二人がからみ合ったままだったため、驚いた表情を浮かべた。
「どうしてこんなことになったの?」
「わからない……つまずいたら、どうやらからみ合ったみたいだ」
他の艦隊娘たちも手を尽くして、二人を引っ張りながら解こうと試みたが、どうしてもからみ合った状態から抜け出せなかった。
時間が経つにつれ、暁と響はますます疲れていき、呼吸も荒くなっていった。周りは暗く、どこにも明かりがなかったため、不安感が募るばかりだった。
「もうダメだ……助けてくれ……」
暁はもう限界に近く、声もかすれていた。響も同じように疲れ果てていた。
そのとき、ふと周りに風が吹き、二人をからみ合わせた縄のようなものが緩んだ。他の艦隊娘たちもそれに気づき、急いで二人を引っ張りながらからみ合った状態から抜け出した。
二人は安堵の表情を浮かべながら、周りを見回した。あのときは本当に助けられて良かったと、胸を撫で下ろした。
「みんな、ありがとう……助かったよ」
暁と響は、手を取り合ってにっこりと微笑み合った。
二人は助けてくれた艦隊娘たちに感謝の気持ちを伝え、お礼を述べた。その後、暁と響は帰宅し、疲れ果てた身体を休めた。
数日後、暁と響は再び港で任務をこなしていた。二人は、あのときのことを思い出し、同じようなことが起こらないように慎重に行動していた。
しかし、その日は風が強く、波も高かった。暁と響は、いつもよりも大きな波に激しく揺られていた。
「きゃっ!」
響が叫びながら、波にのまれて転倒した。暁は、慌てて響を助けようとして、彼女の手を掴んだ。しかし、再び二人はからみ合った状態になってしまった。
「またからまってしまった……」
暁が呟くと、響も苦笑いを浮かべた。しかし、今回は彼女たちが慣れていたため、焦ることもなく、冷静に対処することができた。
「大丈夫、私たちで解こう」
二人は、落ち着いて手足を動かしながらからみ合った状態から抜け出そうと試みた。そして、やがて縄のように絡まり合った体が、緩んでいくのが分かった。
「解けた!」
二人は、一息ついて安堵の表情を浮かべた。再びからまってしまったことに、戸惑いと焦りを感じたものの、今回は自分たちで解決することができた。
「助けてもらわなくても、自分たちで解決できるようになったね」
暁が微笑むと、響もにっこりと頷いた。二人は、成長を感じながら、任務をこなすことにした。
その後も、暁と響は任務を続けながら、艦隊娘たちとの絆を深めていった。時にはからまってしまうこともあったが、それを自分たちで解決することができるようになっていた。
二人は、いつかこの経験を胸に、更なる成長を果たすことを誓った。